「NOォォォーーーッ!!!!」
「な、何だ?!」
「
また新入りの雄たけびだろう。」
「なんだ、
またかよ?」
此処は、死んだ者の魂が集う場所。
ただ、此処に来られるのは、現世で善行を尽くした者のみである。
古くは極楽浄土、はたまた天国と呼ばれ、誰もが死後、目指した世界なのであった。
普段は静かな過ごし易いこの世界だが、最近では、めっきり煩い場所になっている。
それは、とある1人の男のせいであった。
かつてはLと呼ばれ、世界の切り札として、正義を尽くした男。
そんな男も、今ではただの、騒音大迷惑野郎と化していた…
4.聞こえますか、私の声
「何で…!何でなんですか、月くん!!何故、そんな選択を…!!?」
「おい、新入り煩いぞ!
何だよ?今度は“月くん”がどーしたってんだ?」
この男が騒ぐのは、いつも必ず“月くん”が関わっている。
話を聞いてみると、どうやら男が現世にいたときの恋人の名前らしい。
それはそれは愛し合い、
誰もが羨むほどの恋人同士だったそうだ。
そしてその恋人を、今では現世テレビ(現世の様子が見られる窓の通称)で毎日覗いているのだった。
「月くんが…、月くんが…!弥と結婚するって…!!」
「へ、へぇ…。そら、めでたいな。」
「全然めでたくなんかありません!!どーして!?どーしてなんですか、月くん!!
いくら弥を引退させるためとはいえ、そんな選択!早まらないでください…!!!」
「いくら叫んでも聞こえねーよ。
現世テレビってーのは、人間世界の柵を全てリセットするためにあるんだって説明したろ?
此処の連中は、自分が死んだ後、思い残したこと――例えば我が子の行末とかをだな、
この現世テレビで見届けて、全ての結果に満足した後、また再び現世に転生するんだ。
それなのに、此処で口出ししたことがいちいち現世に影響してたら、誰も転生したくなくなるだろ?
だから、現世テレビは見ることしかできねーんだよ。」
「その話は何度も聞きました。
私、一度云えばちゃんと理解するので、何度も聞きたくありません。(
ぷいっ)」
「だったら!此処で叫んだって無駄だって、いい加減解かれよ!」
「貴方こそ、いい加減解かりなさい!何度も何度も云っているでしょう?!
私と月くんは心と心で結ばれているんです!絶対に私の声は、月くんに聞こえるんです!!
私の想いは、月くんに届くんです!!!」
新入りは、頭は良いが、とてつもなく莫迦であった。
「
月くーん!!私の声、聞こえますか?!
私、今でも月くんのこと愛してますからー!!
ずっとずっと愛してますからー!!だから、私と結婚しましょう!!!」
「できるかー!!」
Lは極楽浄土に行けるぅ…?ストーカーなのに、ね…
盗撮とか監禁とか、いっぱいしちゃったのにね。
あとセクハラとか強か…いやいや、何でもありません。
Lは死んでてもいいかなって、実は最近では思ってます。
でも、
生き返ったら、全力で祝い倒します。(やっぱり生きててほしいよぅ!)
page.70の結婚発言が悔しくって、ついつい書いちゃいましたとさ。
Lも絶対悔しがってるんだってば!(同士)
...20050709
×おしまい