オリキャラというか、月とLの子供が出てきます。
暗くはないですが、
死ネタもありです。苦手な方は、回れ右でお願いします。
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00:家族を作りましょう(設定)
「竜…ざ、きぃ……!」
「月くん!」
振り絞った声で私を呼ぶ、愛しいヒト。
今、大役を果たして私の手を力強く握っている。
「先生!血圧が安定しません!」
「!」
愛しいヒトのために選び抜いた、世界でも優秀なはずの医者が、慌てふためいて心電図を見る。
専門ではないので、何をどうしてるかは解からない。
それでも、ただごとではない事態なのは解かる。
「まさか、月くんの命が危ないなんてこと…?!」
医者の胸倉を掴みかかる。
「おち、落ち着いてください…!今…、しかし、これは…」
前例のないこと。
それは解かっている。
全て承知で、医者はそれを受け入れたはずだ。
「竜崎…」
「月くん!」
医者を突き放し、すぐに月くんの手を掴む。
目に薄っすらと浮かぶ涙が、また色っぽくてそそられるが、今は欲情している場合ではない。
「先生を…責めるな……」
「しかし!」
「いいから、聞け!」
「! はい。」
こんなときにまで他人を庇う、貴方の優しさには感銘を受けるが、それどころではない。
貴方の命が掛かっているのに!
それでも、力強く私の手を握る貴方の真剣さには逆らえなかった。
「おそらく、僕は…もう、ダメだ…」
「何を…何を云っているんです!そんな、貴方らしくないですよ!
キラとして追いつめた時、貴方は私からの挑戦を真っ向から受けたでしょう?
テニス勝負の時も、監禁した時も、強姦した時も。貴方は一度として諦めなかった!」
「ごうか……いや、そうだけど。でも、こればかりは…」
「薬を飲ませて欲情した貴方を縛りつけた時、意地でも『イかせて』と懇願しなかった貴方はどうしたんです!
私が欲しくて堪らないくせに、逆に私を虜にして、24時間耐久戦をしたときの根性は?!」
「死ぬ前にお前を訴えるべきだった…、じゃなくて!いいから、僕の話を聞け!」
こめかみをピクピクとうごめかせ、私の顔面に力強い一発をお見舞いしてくれる。
結構元気じゃないですか。
とはいえ、1回は1回の名のもとにやり返せるほど、元気とは思えないのでやり返さない。
「僕が死んでから、お前が心配だ…」
「心配なら死なないでください!」
「無理だ…。だけど、もっと心配なのは…」
ちらっと視線を私から逸らし、出入り口付近を見つめる。
「何で、僕に似てしまったんだろうか…。
あの子の将来をお前に預けるなんて、餓えた狼の前に生肉のフルコースを振舞ったようなもんじゃないか…」
「とても可愛らしくて、私は涙が止まりませんでした。」
「そうだな。とりあえず、鼻水を拭け。」
思い出して泣き出した私の顔を、空いた手で(鼻水が付かないように)遠ざける。
遠ざけたその手のあまりの冷たさに、私は心臓にナイフをつき立てられたかのように驚いた。
慌てて両手で彼の両手を握り締める。
普段は私の方が体温は低いはずなのに、今は私の方が熱いくらいだ。
熱を分け与えなくては。
死んでしまう。
死んではいけない。
死なないでください!
「月くんっ!!」
「泣くなよ、竜崎…。情けないなぁ…。お前はもう、1人の子の…父親なんだぞ?」
弱々しい笑み。
確実に、弱ってきている愛しいヒト。
「嫌です嫌です嫌です嫌です!!死なないで!私をひとりにしないでくださいっ!!」
「お前はもう、ひとりじゃない。あの子を、頼んだ…ぞ……」
「私ひとりでは何もできません!貴方がいなければ!!」
「いいか、竜崎。あの子には…手を出す、んじゃない…ぞ?血を、分けたお前の子…なんだからな?
もし出したら…、呪ってやる。」
凄みのあるキラ顔で、私に念を押す。
「絶対真っ当な…子に、育てて…くれよな。…甘いモ、ノばか…りとか、偏食は…止、めろ…よ。
あと、…監禁…もす、るなよ…。普通の…子…育て…を…。
い、くら…可…愛い…からって……変…な格好、とか…も…させるな…よ。」
「解かりました。解かりましたから、死なないでください…!」
「それと、僕の…死体も……保存と、か…しないで、ちゃんと……火葬し、ろよな…。
残、した…ら、父さんに…放火させ…る、から…な。」
「嫌…嫌…い、や…」
貴方の死んだ後の話なんて、聞きたくありません。
考えたくもありません。
私は壊れた人形のように、首を横にぶんぶんと振ることしかできない。
「キラとして…、生き…てきた、僕は…地獄、行…きかな…?
ああ…、地獄も…天、国も……な…かった…んだっ…け?リュ…ク…?」
「何の話をしているんですか?!りゅく?何?誰?え?」
死に逝こうとする、愛しいヒト。
「子を成した母は皆、天国にいけるに決まってるじゃないですか!」
「りゅ…ざき?」
「貴方は、あの子を。産み落として、くれたじゃないですか!」
「…………」
「そんな貴方が、地獄だなんて。死んだ後も苦しむはずが、ありません!!」
「……あ、りがとう。竜崎…」
死んではダメだ。
でも止められない。
私が握っていないと、滑り落ちそうになる細い手。
冷たくなっていく身体。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。
死んで欲しくない。
キラを死刑台に送ると云ったのは私。
でも、こんなのを望んでいたわけではない!
「月くん!死なないでください!!生きて、生きてくださいっ…!!」
「りゅ、ざき…。愛して…る、よ…。大好き…だ…った。
……元気、で……あ、の子と……幸、せに……」
ピ―――――ッ!
「ら、いと、……月く―――んっ…!!!」
「うるさ―――い!!」
「はっ!」
PiPiPiPiPi…
鳴り響くのは、動きを止めた心電図の音ではなく、目覚し時計。
腰に手を当て、私を睨みつけながら怒鳴っているのは…
「寝ながら叫ぶな!いい加減に起きろ!ごはんが冷めちゃうだろ!」
「ら、月くん!!」
がばちょと抱きつき、ベッドの上に押し倒した。
「ちょ、ちょっと…!」
「月くん月くん月くん月くん!」
首元に鼻を擦り付け、くんかくんかと芳しい匂いを胸いっぱいに吸い込む。
嫌な夢を見たあとには、一段と格別に甘く感じる香りだ。
腕にすっぽりと納まる細い腰も、記憶のまま。
いつまでもお肌はぴちぴちです。
「もう!いい加減に放せって、 パパ!! 」
え?
なに、何と呼びましたか?
「早くしないと、僕遅刻だよ!だから起きてよ、パパ!」
「パパパパ、パ?」
「パパだ!僕のパパはあんたしかいないだろうが!
いい加減、寝ぼけて僕をママと間違うのは止めろ!!」
「…夢、じゃなかった、か……」
そう、あれはもう10年以上前のことなのだ。
それでも今でも、昨日のことのように思い出せる。
火口を追い詰め、キラとしての記憶を取り戻した月くんは、全てを私に明かしてくれた。
自分がキラであること。
死神を使って、火口にキラ活動をさせて自分の容疑を晴らそうとしたこと。
デスノートの存在、使用方法。
ただ1つ、第二のキラが誰なのか以外は。
「計算外だった…。記憶のない僕に、お前が云ったあの言葉は……」
どうして話す気になったのかと問い詰めた私に、彼はそう答えた。
何を云ったのかは、私自身は覚えていない。
彼に聞いても教えてくれない。
それでも、私の言葉に嘘偽りなど何一つないので、それは気にしないことにした。
結果がすべてだ。
今、月くんが私の傍にいることを選んでくれたという、その結果だけが。
その後、色々な工作を行い、キラ事件を解決させた。
難しいことではない。
私と月くんという、世界随一といえるほどの頭脳と、火口という容疑者と、確かにキラ活動をしていた証拠があれば。
世界は荒れたが、知ったことではなかった。
そのうち静かになるだろう。
人間はそうやって生きてきた、逞しい動物だ。
その混乱の中、私と月くんは密かに式を挙げた。
反対はあったが(特に彼の父)、説得に説得を重ねたおかげで、滞りなく私たちは夫婦となった。
しばらくは、2人でささやかな幸せな夫婦生活を営んでいた。
しかし、そのうち子供が欲しくなった。
男同士で無理だ、いらないと否定し続けた彼を説き伏せ、どうにか同意してもらえた。
「何でそんなに、子供に拘る?僕と2人でいるのは不満なのか?」
「いいえ、この上なく満足ですよ。しかし、私は”家族”というものに憧れているんです。
Lとして、地位も富・名声も手に入れた私の唯一の夢が、家族なんです。」
「そっか…」
生物学会に問い合わせ、私も研究に加わったことで、遺伝子研究は目を見張る速さで進化した。
そして、とうとう男同士でも子供が作れるマウス実験が成功した。
そして生まれた、私と月くんの愛の結晶。
「ライト。」
「ん?」
「おはようのキスをお願いします。」
「また?パパはホントに甘えん坊なんだから。」
しぶしぶながらも、素直に私の頬っぺたにキスをくれる、愛しいヒトの忘れ形見。
日に日に面影を映し出してきた最愛の息子は、もうすぐ19歳になろうとしている。
貴方と、初めて出逢った時と本当にそっくりですよ。
ただひとつ違うのは、髪の色が黒いこと。
それは唯一にして最大の、私の血も受け継いでいる証だ。
「パパ!本当に遅刻するから、早く起きてごはんにするよ!!」
「はいはい。本当にライトは口やかましくなりましたね。月くんにそっくりですよ。」
「パパの相手をしてたら、誰だって口煩くなるよ。」
枕元にいつも置いてある愛しいヒトの写真にひとつキスを落とし、私は家族が呼ぶ声に向かってゆっくりと歩き出した。
≪設定説明≫
月 :いわずと知れた、キラ様だった夜神月です。
竜崎の愛に絆されて(疑問が残るが)、2人は結婚。のちにライトを出産。
男の身に出産はやはりきつかったらしく、そのまま他界。
竜崎 :いわずと知れた、天下のLたんです。
月が他界後、ワタリの助力を借りながら子育てに奮闘。(ワタリはライトが中学に上がる時に他界、老衰)
月が最後にお願いした、『普通の子に』という願いの元、日本の普通の生活基盤、”団地”に住み始める。
Lとしてのみ活動中。息子と二人暮し。ただし、部屋中に月の写真が数多く飾られてある。
ライト:竜崎と月の愛の結晶!(笑)
外見は月と瓜二つ瓜三つ!ただ、髪の色は竜崎と同じ黒色。
現在東応大学に入学したばかり。
ママの事を女だと思い込んでいる。(出生の秘密を知らない)
ちなみに、パパの仕事も、本名も、すっごい金持ちである事も知らない。
ピュア月な性格です。
メロとニアは、それぞれコイルとドヌーヴの名を継いでおり、Lである竜崎を追い越そうと頑張っているが、
実質、竜崎にこき使われている。
あとは…思いつかないから、おいおい考えていきます。
とうとう始めちゃったよ、団地妻!
夫婦じゃないじゃん!とかツッコミはナシの方向で。
(でも、『夜の生活』とかどうすんの?!何も考えてないよ!)
せ、精一杯、L月を目指します!
いや、Lライトになりそうながら、近親相姦はしないつもりですが。
あってもいいとか思ってるけど、どうだろうか…
...20051028
×おしまい