キライ、キライだ。
キライなんだ。
ニア、ニア、ニアニアニアニア―――…
あんな奴なんて、キライなんだよっ!
この胸を十字に裂いて、傷跡が十時に咲いて
好きになってはいけないヒトを、好きかもしれません。
そいつは俺のライバルで、でも俺のことなんて眼中にない奴です。
俺も尊敬している、あのヒトばかり見ています。
だから俺も、『こんな奴、好きではない』と思い込もうとしています。
でも、でもでもでも!
何でこんなにイラつくんでしょうか。
何でこんなにムカつくんでしょうか。
「メロ?」
アイツに名を呼ばれるだけで、例えそれが本当の名前じゃなかったとしても、こんなにも嬉しいんです。
他の奴に話しかけていると、たまらなく悔しいんです。
キライ。
キライ。
キライなんだ。
スキダナンテ、アッテハイケナインダ…
だから、俺は、アイツが、キライなんだ。
自覚しろっ!
イヤだ、イヤだ、イヤだ。
こんな自分、イヤなんだ。
好きになりたい。
お前を好きだと胸張って云える、自分になりたい。
でもそれは、許されないことなんです。
あいつは、俺のことをなんとも思っていないから。
好きだなんて、思われているなんて知らないだろうから。
笑いかけてほしくないんです。
俺を自惚れさせてほしくないんです。
望みも与えてくれないくせにっ……!!
でも、でも……
本当の、本当は、解かっているんです。
俺はアイツが好きで好きで堪らないんだと。
キライになるのが難しいことだと。
でもキライだと思わないと、もう戻れない気がして苦しいんです。
「メロの髪って、奇麗ですよね。
太陽みたいで、私、好きですよ。」
嗚呼、またそうやって俺を悦ばせて…
やっぱ俺……
(お前のこと、好きだな……)
ドキドキなんてしていない。
忘れます、この気持ちを。
忘れるから。
あと5秒だけでいい、コイツを好きだということを許してください。
4、
3、
2、
1、
0
嗚呼、終わった。
また、キライになりました。
好きなんてあり得ません。
4、
3、
2、
1、
0
何でだ?
また数えたのに、何で消えない?
4、
3、
2、
1、
0
ドキドキが鳴り響く。
耳鳴りのように。煩いくらいに。
4、
3、
2、
1、
誰か、この気持ちを隠してしまってください。
誰か…、誰か……
4、
3、
恋なんて、したくなかったのに。
あぁ…ああぁぁあぁあぁあぁぁぁ―――……
頼むから、……消えてくれよ……
好きになってはいけないヒトを好きになると、
『恋』という単語が、こんなに憎いのは何でなんでしょうか。
もう好きだと認めるから、こんな気持ち、忘れさせてほしいです…
...20070701
×おしまい